はじめに
ITベンチャーに限らず、クリニックや飲食店、美容院などのありとあらゆる業種の自営業をこれから起業される方は、その事業自体に時間と労力を集中させ、成功のために注力する必要があります。起業準備の段階では携帯電話やメールだけで連絡を取っていたとしても、いよいよ開業して会社として一定の信用を得ていくためには、名刺やパンフレットにしっかり代表電話を記載し、各スタッフがしっかり応答していくことが重要です。
電話、FAX、メールといった旧来のビジネスコミュニケション手段は、ビジネスチャットなどに大幅に取って変わってきていますが、これを完全に置き換えることはできません。だからこそ、維持するコストも手間も最小化できるIP電話サービスが適しています。
携帯電話の普及に従い固定電話の需要は減ってきている一方、IP電話の定着は着実に伸びています。しかしIP電話サービスは中小企業やスタートアップ企業、個人事業にこそ有益なサービスですが、ITベンチャーでもない限り、実際の導入には敷居が高く、旧来の高価な電話交換機とビジネスフォンを購入することになり、導入時や維持コストが負担になっています。
シンプルなワンプライスで申し込みが簡単
まとめてクラウドPBXは03番号の代表回線1本と、全てに050番号のダイヤルインがついた5本の内線用回線がセットになって、月額4800円のサービスです。これには初期費無料、個別見積もなく、スマホから簡単にお申し込みいただけます。
サービスの内容
以下のサイトでサービス内容自身をよく確認してください。
実際のお申し込み
お申し込み時には住所、氏名、メールアドレスなどの他に決済用のクレジットカードが必要です。アカウントの発行時点でご利用開始になりますが、基本料金はお申し込みの翌月からのご請求となります。お申し込み当月について基本料金の日割り請求はありませんが、有料通話は課金されます。
DAY 1. (最初におこなうこと)
まずは申し込みです。申し込み手続きは簡単で、開通のための接続情報(IDやアカウント)が発行されます。IP電話に見識のある方は、接続情報を元に初期設定を済ませ、自由自在に機能を駆使してください。この記事シリーズでは始めてIP電話に取り組む方を対象に、スムーズに導入できる手順を追ってご説明していきます。
まとめてクラウドPBXでは、初期設定で代用電話(03/050の両方)が、着信可能で、内線100, 101, 102の3回線が鳴動する(初期状態)ように設定されています。これは後で設定メニューで変更することもできますが、まずはこのまま使います。
代表番号の03か050のどちらを使うかを決めて(併用も可能)、会社のWEBサイトやパンフレット、看板、名刺などに印刷を手配します。
代表回線
代表回線に対しては管理者アカウントとパスワードのみがあります。SIP-IDとパスワードはなく、実体はクラウドPBX側で動作しています。内線の鳴動や自動応答の設定を行う場合にログインしてください。代表回線については、何も設定しなくてもそのままご利用になることが可能です。ご利用に慣れてから設定変更を試みてください。
内線
内線については最初に必ず設定が必要です。
内線回線についてはそれぞれ管理ページIDとパスワード、SIP-IDとパスワードがアサインされており、固有のダイヤルイン番号050を持っています。IP電話へ設定するのは100~104までのSIP-IDとパスワードになります。各内線の機能設定を行うのが、管理ページIDで、サービス管理サイト(https://fleapbx.covia.jp/mng/)からログインします。
100, 101, 102の3回線は代表電話への着信ができますので、100は会社の事務所のメイン電話機(固定電話)にアサインし、親番号とすることとし温存します。101を自分用の内線番号とし、事務所の開業ができるまでの間は、携帯電話(スマートフォンやガラケー)で受けておくことにしましょう。
101のアカウントから転送設定を以下の手順にしたがって設定します。 転送先には自分の携帯番号、呼出時間は短めに設定してください。ここから他のアカウントを設定していきますが、それまでは代表電話にかかった着信はすべてご自分の携帯電話で着信できます。サービス管理用のサイトに、101のアカウントとパスワードでアクセスしてください。
転送設定の手順
導通チェック
他の電話機を使い、代表電話に電話をかけ、設定に用いたご自分の携帯電話に転送されことを確認します。これで開業に向けての第一歩の準備が整いました。引き続き順番に解説していきます。
連載予告
起業時の電話導入シリーズ DAY1~7
DAY1. 最初におこなうこと
DAY2. インターネット回線
DAY3. 音声アナウンス
DAY4. 留守録
DAY5. 自宅に設置
DAY6. スマホ内線化
DAY7. ガラケーの活用